治療法

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  • 痛みのコントロールの目標は、患者を痛みがなく眠くもない状態にすることである。
  • 痛みの除去は、次の項目の1つまたは複数の組み合わせによって達成される。
    • がん性疼痛のコントロールは、8割から9割の患者で比較的容易に行える。しかし、残り1〜2割の痛みには、専門家の知識と技術が必要となる。
    • がんが神経、神経叢、脊髄へ浸潤することによって生じたいわゆるneuropathic pain(神経障害性の痛み)という病態では、モルヒネを大量に使用しても十分な除痛が得られず、疼痛治療に難渋する症例をしばしば経験する。
    • がん性疼痛の患者の約7%には、神経ブロックが有効である。
    • 痛みをもたらしている機序を説明すること(不安が解消する)や、患者への関心を示し続けること(闘病心が増大する)によっても、痛みはかなり緩和する。
    • 放射線治療、化学療法、内分泌療法などを用いたがん病変の治療は、がんが非常に進行している場合であっても考慮してよいが、その際、重要なことは、治療のもたらす不快さが病気による不快さよりも少ないことを確認しておくことである。
    • 患者の心がすべて痛みに集中しているときには、痛みを一層強く感じることになる。気晴らしにつながることを行っているときには、ぼんやり時を過ごしているときに比べ、痛みは軽くなる。
    • 医師がベッドサイドに腰掛け、医療上の話や世間話をすることは、単なる心理社会面のケアではなく、痛みの治療に直接かかわる治療行為となる。理解と関心がこのように示されると、痛みの閾値は上昇する。
    • 患者の不安が大きかったり、うつ状態が強いときには、痛み治療が最大効果をもたらすまでに2〜4週間かかることがある。

痛みの治療の効果の判定とフォロー

  • 痛みの改善の程度は、夜間、日中安静にしている時、体を動かした時に達成されている快適さの観点から評価する。
  • 効果の判定は、継続して行う。観察を継続し、絶えず見直しを。
  • 効果的な疼痛コントロールの鍵は、痛みを絶えず再評価(少なくとも毎日)して、患者が痛みから解放されるまで治療を変更調整することである。

鎮痛薬の使い方

  • 「経口的に」
  • 「時刻を決めて規則正しく」
    • 持続する痛みには、時刻を決めた規則正しい投与が必要で、それによってはじめて痛みの再発が防止される。頓用方式は人間性のない不合理な投与法である。
  • 「段階的に薬を選ぶ」
    • 非オピオイド鎮痛薬は痛みの局所に作用する薬、オピオイド鎮痛薬は中枢に作用する薬である。両者の併用は有用で、軟部組織や骨への転移による痛みの場合に併用するとよい。
    • コデインの効力は経口モルヒネの約12分の1である。
  • モルヒネは、投与するために存在している薬であって、投与せずに控えさせておく薬ではない。
  • モルヒネは、末期の痛みの万能薬ではない、モルヒネを使いさえすれば、自動的に除痛に成功するわけではない。痛みにまつわる心理社会面が無視されると、十分な効果を発揮しない。
  • がん患者にも、神経の圧迫と破壊の双方が原因となった混合性の痛みが起こる。
    • 副腎皮質ホルモンの使用が、このような混合性の痛みのオピオイドに対する反応性を高めることがある。
  • オピオイドに反応しない痛みや、オピオイドにある程度しか反応しない痛みに対しては、薬以外の治療法が重要な役割を果たす。たとえば、

がんの痛みに対する薬以外の治療法の主なもの

  • 心理面の援助
  • 生活様式の変更
  • 放射線治療(ことに骨転移痛)